この資料には、赤い文字で「京都四条通に東 小町紅」とかかれています。「小町紅」というのは、江戸時代の京都の買い物案内に登場する紅の商標です。このころの化粧は、顔には白粉、唇には紅、そして眉化粧をほどこしました。紅の原料は紅花の花弁を練り固めた紅餅から抽出した高価なものだったので、磁器でできた紅猪口や紅皿とよばれる小さな器に少量を刷毛で塗って売られていました。